こんにちは、イチです。
デザイナーもマーケティング知識が大切だよ、ということはずっと話してきましたが、ストレートに「マーケティングとは一体なんぞや」ということを語ってなかったと思います。
なので、このブログを読んでくれている選ばれた勇者のあなたに、改めて解説したいと思います。
ちなみに、この記事ではマーケの全ては語らず、あくまでも「最低限WEBデザイナーが知っておくべきこと」に限定します。全部語ってたら本が何冊も書けちゃいますからね 笑
僕らのお客様はすべからく「ビジネス」をやっています。そしてマーケティングを学ばれている方も多くいます。
特に起業家やコンサルタント、マーケターは、知り合っておくと、彼らを通じてデザインやWEB制作の仕事を無限に取ることができます。
そして、彼らと仲良くなるためには、彼らの共通言語を少しでも知っておくことが大切です。
マーケティングとは
僕がそういうTLにいるからかもしれませんが、以前よりもWEBデザイナーの界隈でも「マーケティング」の言葉をよく聞くようになった気がします。
そもそもマーケティングとは何なのでしょう。
「集客→教育→販売」
「売り込まずに売る手法」
「お客様の気持ちになりきること」
色々な言葉で定義できますが、僕は【セールスを不要にするための一連のプロセス】と思っています。
上の例でいうと2つめに近いですね。
実は僕、マーケティングを学んでからこっち、自分のサービスを一切自分から売り込んだことがありません。つまり「セールス」をかけたことがないのです。
セールスをかけずに物が売れる。これは「最強」ですよね。
巷の営業マンは今日もノルマを背負い、会社や民家に飛び込みをして、露骨に嫌な顔をされながら「欲しがっていない客に無理やり商品の良さを説明し、なんとか買わせようとする」ということをやっています。
これが日本の「セールス/営業」の実態であり、僕は「一生営業をすることはない」と思っていました。
営業苦手な僕が、相手から「売ってくれ」と言われるように
営業とは、程度の差こそあれすべて「飛び込み営業」の類と思っていた僕は、営業に対するネガティブな認識を強く持っていました。
きっと、どんなに邪険にされても、嫌がられても、へこたれずどんどん攻めていける、社交的でコミュニケーション強者で強メンタルの人ができる特殊な職業なんだろうなと。
どちらかと言うと内向的でオタク気質な僕には絶対に営業は無理だし、やりたくないな。
こう思って、僕は新卒から「事務方もしくは技術職」に応募しました。僕と同じような人は多いのではないでしょうか。
でも、マーケティングを学んだら、この認識が180度変わりました。
今は「営業」もマーケティングの一部でしかなくて、ちゃんとやり方さえ分かれば、必要以上にストレスを感じず、お客様に喜んでもらえる素晴らしい職業と思えています。
マーケティングとは、「無理な売り込みをせずに、モノを売る体系化されたノウハウ」とも言えます。
誰にでもできますし、オンラインも対面営業も問わず使えます。
「商品が欲しい」お客様だけを集める
大量生産、大量消費の時代、誰彼構わず声をかけても、ある程度モノは売れていました。
例えば車、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコン。
これらは、どんな人であっても、生活を豊かに、便利にするために欲しがったからです。
とにかくモノを作れば作るだけ売れる時代が長く続きました。この時は「マーケティング」などという概念そのものが日本にはありませんでした。
高度経済成長を果たした日本は平成になり、これらの生活必需品が行き渡ると、企業やメーカーがこの戦略を続けてもモノが売れなくなってきました。
「誰でも欲しがる商品」がなくなって、「より細かくターゲットを定めた商品」だけが売れるようになってきたのです。
例えば冷蔵庫なら、「省スペース」「女性向けの可愛いカラー」などで、ターゲットやコンセプトを作っていった。この戦略こそが「マーケティング」の初歩です。
マーケティングでは何よりも「ユーザーが主役」です。
「商品があって、誰に売ろうか」ではなく、「誰に売るか」が先なのです。
マーケットイン
商品があって、「誰に売ろうか」ではなく、「誰に売るか」が先にあり、それに合わせて商品を作る。
先の例だと、「省スペース冷蔵庫」は、【ワンルームマンションなどに住んでいる下宿の学生】という「誰に売るか」が先にあったため、そのニーズに合わせて小型の冷蔵庫を開発したということですね。
「女性に売りたい」→「丸っこいフォルムでかわいいカラーの冷蔵庫にする」などもそうです。
この考え方を「マーケットイン」と言います。
ものやサービスが飽和し、人のニーズはどんどん細かくなっていきました。
ダイバーシティ=多様性の世の中になり、様々な価値観が認められるようにもなりました。例えば「男性用ブラジャー」とかも商品化されてるわけです。
このように、デザインも「誰に届けるのか」を先に考えること。
僕が「実績がないうちは専門特化しろ」と言ったのも、この「誰に届けるか」の原則に則った結果です。
一分野に特化してWEBデザインを売る。
こうすることで、【他のライバルにない強み】を作ることができたのですね。
売りたいものを売るのではなく、人のニーズから商品を作る
人のニーズとは「悩み」と置き換えることができます。悩みの解決=ニーズです。小スペースの小型冷蔵庫で言うと、
「大きい冷蔵庫を置くスペースがない」
これがユーザーの悩みですよね。企業がまずこの悩みに気づき、それを解決するために商品を作った。だから売れた。
では、今のWEBデザイン市場での悩みは何か。
「信頼できるWEBデザイナーがいない」
最近起業家と話していると、この言葉をよく聞きます。
おかしいと思いませんか。Twitterにはあれほど仕事が取れないWEBデザイナーがあふれているのに、起業家や企業はこぞって「信頼できるWEBデザイナーがいない」と言うのです。
需要と供給がマッチしていないんですね。つまり我々WEBデザイナーは、数はいるけど、「信頼」の需要が満たせていないということになる。
では、何を持って「信頼できる」と判断するのでしょう。
1.作品のクオリティ
2.実績
3.人の紹介/口コミ
これが信頼という市場のニーズです。
信頼という需要を取れる要素
1.作品のクオリティ
2.実績
3.人の紹介/口コミ
企業や起業家の人たちは、特に3をめちゃくちゃ重視します。
起業家同士の集まりでよく交わされる会話は「信頼できるWEBデザイナーいない?」です。
1と2を磨いても、実は3が無いとなかなか案件は取れなかったりします。やっぱ怖いんですよね。見ず知らずの人に大きな仕事を託すのは。
この3をマーケティングでは「社会的証明」、行動心理学では「ウィンザー効果」といいます。
「利害関係のある当事者の声より、利害関係のない第三者の声を信用する」というものです。
つまり、営業しなくても仕事が取れるWEBデザイナーになるためには、
「人におすすめされれる」
「人が求めている人材になる」
「人が求めているものを提供できるようになる」
ということ。
そのためには、市場がWEBデザイナーに求めているものは何なのかを、深く深く理解する必要があるのです。
僕は知り合いの起業家には「WEB系ならイチさん」と思われている。この状態になれば、売り込まなくても仕事が向こうから来ます。
DRMを理解せよ
今日本で行われているマーケティングの多数が、このDRMという手法です。
DRMとは「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」の略で、顧客と双方向に対話しながら、顧客のニーズを引き出し、商品やサービスを開発していく販売手法です。
かつては「完成しないと商品は売ってはいけない」というのが商売の鉄則でしたが、このDRMは、未完成の状態でもモニターを募り、とにかく商品を使ってもらうこと、活用してもらうことが大切になります。古い固定観念を180度覆す必要がある。
そして、ユーザーの生の声を聞き、フィードバックを受けてプロダクト(商品)をよりブラッシュアップ/改善していきます。こうやることで、市場のニーズを的確に抑えた、非常に満足度の高い商品を生み出すことができます。
最初は60点でいいから、とにかく市場に出せ、というのがDRMのノウハウです。
WEBデザインにもこの考え方は導入することができて、完成する前にお客様に見てもらい、その声を聞くこと。更には、そのサイトのターゲット(エンドクライアント)の声も聞くとなおいい。
Twitterにいるマーケターや起業コンサルの方、ビジネスサポートの方などは、このDRMのプロフェッショナルです。
DRMのやり方としては、下記の手順です。
1.無料でハイクオリティのコンテンツをプレゼントする企画をする
2.興味を持ってくれたお客様をLINEやメルマガに誘導して、そこから「よりハイレベルなコンテンツ」を順次渡していく
3.順番にコンテンツや発信を読んでいくことで、自分の成長を感じることができて、その人のファンになる
4.その人が出すコンテンツを信頼して、有料で出るなら買いたいと思うようになる
5.最後にそれなりに高額なコンテンツやコンサルなどを有料で販売する
どこかで見たことがある動線だと思いませんか。
そうです、僕自身も「下剋上」を起点にして、この一連の流れをやっているのです 笑
この記事を購入して読んでくれているあなたも、まんまと僕のDRMの中に入ってしまっているというわけです。
1で配るコンテンツを「フロントエンド商材」といい、5で売るコンテンツを「バックエンド商材」と言います。
プロダクトローンチとは
DRMについては理解できたと思いますので、次は「プロダクトローンチ」についてです。
前回のDRMの手順を、期間を決めて計画的に行うのが、プロダクトローンチです。
僕もPhotoshop講座、そしてデザ×プロのリリースには、この「プロダクトローンチ」の手法を使いました。
起業家のクライアントには「ローンチを仕掛けられるWEBデザイナーなんて、イチさん以外見たことがない」と評価されています。
ローンチでは、一番最初に「バックエンド」が決まっています。そこから逆算して、いろいろな「仕掛け」を組んでいきます。
僕の直近で言うところの、「デザ×プロ」がバックエンドですね。
1.セールスライティングの教材をWEBデザイナーに対して出そう。
↓
2.まずは、WEBデザイナーにライティングに興味を持ってもらわないといけない。
↓
3.そのためには、ライティングの力を実感してもらわないといけない。
この順番で思考をして、最初に3を取るために、フロントエンド商材を作った。
WEBデザイナーは普通はライティングを学びませんので、「ライティングをマスターしたらこんなに有益である」ということを分かってもらう必要がありました。
そしてまずは、「売れるロジックマスターウェビナー」というものをフロント商材として作成しました。
https://ichiblog.biz/ureru_logic_masterwebinar/
このときから、実は「デザ×プロ」をバックエンドとして準備しておりました。
これを出しながら、僕はずっと「WEBデザイナーがライティングを学べばマジで最強だし、無双できるよ」ということを、LINEやツイートでずっと発信し続けました。
これらはすべて「後日出すライティング教材」を売るためのセールスプロモーションであり、この一連の流れがすべて「プロダクトローンチ」です。
コンテンツや発信でライティングの必要性を訴求しつつ、「これからそれが完璧にマスターできる商品を出すので待ってね」と予告をし続ける。
そして、1ヶ月~2週間前から発売日を予告して、徐々に盛り上げていく。
ローンチをまとめると、
1.バックエンドの内容や発売日を決めて、そこから逆算してすべてのコンテンツや発信を決めていく。
2.ローンチを仕掛けている時は、すべての発信をバックエンドの訴求につなげ、主張を一本化する。
3.仮想敵を作り、二項対立の構図を作ることで、帰属意識を持ってもらう。
仮想敵とは、「自分の売りたい商品の反対の主張をしている概念」のことを言います。
例えば、ライティング教材を売りたい僕にとって、「デザイナーはライティングなど必要ない。デザインだけを学び、文章はライターに任せたほうがいいんだ」という主張をしている人は仮想敵になります。
僕はこの仮想敵に対し、
「こんな主張を見かけますが、お客様の気持ちを考えてください。
WEBサイトを作るのに、ライターとデザイナー二人にお金を払わないといけなくなるし、ライターとデザイナーが分かれていると、そこに認識の齟齬が絶対に生まれます。
そこを一人が担当すれば、リソースやコストの削減になり、より成果が出やすいサイトが効率的に作れるのです」
こう叩いていく。
仮想敵は具体的な人間ではなく「概念」を叩く
自分が売りたい商品に対し、主張が対立するものを「仮想敵」と呼びますが、特定個人などを槍玉に上げてはいけません。
実名を挙げて「◯◯さんが言ってることは間違いだ」とか言ってたら、喧嘩になってしまいますよね。
二項対立の構図は作るのですが、叩くのはあくまでも「思想」や「概念」です。
デザイナーとライターは分かれていた方がいいという場合も、もちろんあるでしょう。
でも、デザイナーはライティングができたほうが「より良い仕事ができる」というのも確かなことです。
どちらも間違っていないが、僕の主張に賛同してくれる人を集めて、僕に仲間意識を持ってもらうために、「対立構造」と「仮想敵」を作る。
人間は「どこかに所属したい」という欲求を常に持っています。一人でどこにも属さずにいるのは、不安だし心細いのです。
その心理をつき、あえて「◯◯派」みたいな派閥を作りそこに帰属させ、「私はこの人の考え方に賛成」という心理を持たせる。
重要なのは「自分で主体的に選んだ」という意識です。
ローンチの裏側の意図はなんとなくはわかりましたでしょうか。
分かったら、あなたが以前買ったノウハウや、無料で配布されていたので思わず受け取ったコンテンツを思い出して、その裏側の意図を想像してみてください。
そして今こういう企画を行ってる人がいたら、「その裏側」を想像してみてください。
この人が今無料でこの動画を配っているのは、これからその先で有料のバックエンドを売っていくんだろうな。
そのバックエンドはなんだろう。どんな事を言って、そのバックエンドに興味をもたせようとしてるんだろうか。
無料のノウハウをありがたがって受け取るだけのただの「消費者」ではなく、「仕掛ける側の意識」を持っていくこと。この意識を持てば、あなたも僕のように「こちら側」に来ることができる。
ただのWEBデザイナーで、こちら側の意識を持ってる人、ほとんどいません。僕が起業家のクライアントに「ローンチができるWEBデザイナーなんてイチさんしか知らない」と言われてるように、あなたもそうなれる。
これが「共通言語を持つ」ことの利点です。
セールスファネルの種類
セールスファネルとは、「販売導線」のこと。ファネルとは「漏斗(ろうと)」のことです。
引用:【図解】ファネルとは?マーケティングでの使い方や分析方法を理解しよう
この図を見ていただければ分かりやすいと思いますが、「ろうと」に似てますよね。で、下に行くに従って人数が少なくなります。
認知だけしたけど興味を持てず離脱する人、興味を持ったけど「やはり他のものがいい」と思って離脱する人、という感じで、どんどん人数が減り、最後の購入まで到達する人は、最初の認知の人数の10分の1とも100分の1とも言われています。
そして、このファネルは、各フェーズごとに媒体を変えて構築されます。
具体的なセールスファネルの例を挙げましょう。
TVCMやチラシ→QRコード→LP→申込
こういうクロスメディア(複数の媒体を使ったセールス)もファネル=販売導線ですし、
道路沿いの看板→電話→来店→購入
こういう「インターネットを一切使わない仕組み」も立派なファネル=導線です。
ファネルの特徴は、「入口から入ったら、あとは分岐せずにすべて一本道」であることです。
これがあちこちに分岐してたり、逆戻りしたりすると、ユーザーが迷ってCVまでたどり着かない。
下手な人はこの導線の概念がなく、YouTubeをやってみたと思ったらLINEを発信してみたり、Twitterを運用してみたりFB広告を打ってみたり、全てバラバラな施策をしていく。
そして「色々やってもなかなか成果が出ない・・・」と嘆いているわけです。
まったくシナジー(相乗効果)が起きてないし、それぞれが「認知」だけ取って終わっている。これではユーザー体験は先に進めませんよね。
でも、こういう集客をしてる事業主さん、めっっっっっちゃくちゃ多いです。
この人達にはぜひ「セールスファネル」=導線の概念と、構築方法を教えてあげてください。
そうすれば、その方のあなたの見る目が一気に変わり、尊敬され、頼られるようになります。
持っているメディアやコンテンツを整理し、たどる順番を整えてあげる
例えばとあるマインドコーチの事業をしている起業家が、インスタと、LINEと、YouTubeチャンネルを持っているとする。
でも、それぞれのメディアは全て独立していて、聞けば、それぞれが個別に集客を頑張っている。
インスタでも「はじめまして」から事業の説明をしているし、LINEを登録した人にも「はじめまして」、YouTubeチャンネルでも「はじめまして」のコンテンツを個別に作っている。
サービスの説明も全部のメディアで別々に作っている。
このことにより、この人はめちゃくちゃ時間に追われていて、しかもそれぞれが中途半端にしか構築できておらず、全然成果が出てこない。
こういう状況になっているお客様、めちゃくちゃ多いです。これを仮に「点の集客」と呼びます。
そこで、我々はこういうお客様に、「全部がバラバラに訴求するのではなく、メディアを体験する順番をつけて、その順番でお客様に辿ってもらう」という概念を教えてあげるといい。
つまり「ファネル=販売導線」です。点に対して「線の集客」とでも言いましょう。
お客様は「認知→興味→信頼→行動」という順番に心理が移り変わり、最後購入や申込をする。
だから、その心理になぞり、次の心理に誘導させるメディアをそれぞれ役割分担をさせてあげればいいのです。
認知や興味を取るのが「SNS/インスタ」。ここで「はじめまして」のコンテンツを作り、興味が取れた人をホームページに誘導する。
次に信頼構築をするのが「ホームページ/LP」。LPの中の「YouTube動画」を見せて、信頼してもらう。
最後に行動させるのが「LINE」。LPの下からLINEに登録させ、そのまま個別面談に進ませる。
こういう順番で、各メディアがそれぞれ自分の役割を持って、お客様を次のフェーズに一方通行で誘導することで、「はじめまして」のコンテンツは1つ作れば良くなる。
あとはとにかく新規のお客様はファネルの一番最初の「認知と興味」に集めるようにすれば、全員が同じ経路をたどって、最後の個別面談まで自然にたどり着く。
オプトインLP
はい、セールスファネルの概念が理解できたらこれは簡単ですね。
オプトインLP、またはスクイーズページとも言いますが、これはメルマガやステップLINEなどを使用した販売導線=セールスファネルに誘導するためのLPのことです。
ここでは、僕の「下剋上ロードマップ」のような価値のある「フロント商材」を無料で配布し、その代わりに受け取る条件として、メールアドレスやLINEの登録をしてもらいます。
実際に見てもらったほうが早いので、具体例を探してみましょう。
オプトインLPの例
引用:https://www.lancers.jp/profile/IKEDesign/portfolio_popup/453127d
無料でプレゼントをお渡しする変わりに、メールアドレスを入力してもらって、このあとの「リストマーケティング」(LINEやメルマガでの教育フェーズ)につなげるファネルの入口です。ここはそのファネルの「認知/興味」に当たる部分ということですね。
ワンタイムオファー
オプトインLPでメールアドレスを取得したあとに遷移したページで、「まだページを閉じないでください」というようなメッセージを見たことがないでしょうか。
「このページを閉じたら二度と訪れることはできません。追加で公式LINEに登録してくれた方に、ここでしか手に入らない◯◯についての裏セミナー動画をプレゼントします」として、LINEへの登録を促します。
これを「ワンタイムオファー」と言います。
これは先がLINE登録で、あとがメールアドレスの場合もあるし、住所登録や電話番号登録等の場合もあります。またはクロスセル(関連する商品のおすすめ)の場合もある。
例えば僕のライティング商品を購入してくれた方に「一度きりしか表示されません。今回のライティングを購入してくれた方にだけ、前回出して今売ってないPhotoshop講座を、特別に半額で販売させていただきます」と出す。これがワンタイムオファーです。
一度財布の紐が緩んだ人は、「せっかくの機会だから全部買っておこうかな」と思いやすくなります。
これをワンタイムオファーを使った「アップセル」あるいは「クロスセル」ともいいます。
ステップメールとは
これまで何度か「ステップメール」という言葉を使ってきましたが、そもそもステップメールとは一体何なのでしょう。知ってる人もこの機会に一度復習をしておいてください。
あなたはメールマガジン(メルマガ)はご存知かと思いますが、ステップメールとの違いを正しく理解できていますでしょうか。
【メルマガ】
毎日、週に1回など、定期的に発行されて、全員に同じ内容が送られます。始まりと終わりの概念がなく、読者登録したら、その日の内容がそのまま新規読者にも送られます。
新規読者から見ると、話の途中から読み始めるので、何の話をされてるのかわからないこともあります。テレビドラマや新聞などはこの形式ですよね。
【ステップメール】
全7回、全10回など、必ず始まりと終わりの概念があります。
読者登録時に、必ず第1回のメール内容から始まるので、どのタイミングで登録しても、メルマガのように「話の途中から読ませる」ということがありません。
そして、終わりの概念があるということは、必ず「目的を持って送信」されます。
ステップメールの目的は、当然「売りたい商品を売ること」です。
ここで何度も教えている「認知→興味→信頼→行動」の購入者の心理プロセスを思い出しましょう。
これは、販売側から見ると「集客→教育→販売」の3フローとなっていきます。言い方を変えてますが、立場を変えただけで同じ意味です。
オプトインLPで「集客」したあと、突然販売をしてもやはり売れず、「教育」をしていく必要があります。
この「教育」は「信頼構築」とニアイコールなのですが、「あなたが手に入れたい未来のためには、商品を必要だと思わせる」というプロセスになります。
また僕のライティング商材を例に考えてみましょう。
WEBデザイナーにライティング商材は、普通なら売れません。
なぜなら、「WEBデザイナー」はデザイナーでありライターではないからです。
「文章はクライアントからもらうもの」という多くのWEBデザイナーの固定観念に対して、僕は「いやいや、ちょっとまてよ」と説得していきました。
「WEBデザイナーがライティングまでできたら最強だよ?」と。
そして「WEBデザイナーがライティングを学ぶと、何がどう最強なのか」を、理由と根拠、それから具体例を絡めてこんこんと説明していく。
これがステップメールの基本的な展開です。
ステップメールの構造も実はLPと全く同じで、LPのセクションごとにスライスして、それをステップメールのシナリオとして発信してるに過ぎません。
認知→興味→信頼→行動
この順番に、相手の心理が推移するように、言葉巧みに誘導していきます。
よくステップメールの初心者に、「ステップメールのシナリオって、何回で書くべきなんですか」と聞かれますが、その質問が全く「導線」というものを理解していない証拠になります。
導線とは「発信側の都合」ではなく、あくまでも「購入者の心理状態のフェーズ」のことです。
ステップメールのシナリオが、全何通必要なのかではなく、「そのステップメールのターゲットが、商品をほしいと思うまで必要な情報は何なのか」が重要なのです。
ダイソンの掃除機が欲しい!と思ってるターゲットに、「教育」のフェーズは必要でしょうか?
ダイソンの掃除機が欲しい!と思ってるターゲットは、もう「教育」をする必要はないのです。
すぐに「ここで買えますよ」とCTA、購入リンクを渡してあげればいいだけ。それで完了します。
こういう相手に教育フェーズはいらない。「今すぐ客」だからです。
では、「今使ってる掃除機、どうにも吸引力が弱いんだよなあ」という見込み客はどうでしょうか?
この人は「そのうち客」であり、「教育」が威力を発揮します。
【1通目】あなたの悩みは掃除機の吸引力ですね? ホコリアレルギーを持っている?
実は私も同じ悩みがあったのですが、先日買った掃除機でその悩みは完全に解消されました。それをすべてお教えしますね。
【2通目】その掃除機はこんな特徴があり、私も5種類くらい実際に店頭に見に行って検討したんですが、比較しても圧倒的にその商品に軍配が上がりました。例えばこのノズルが他社製品にはないスグレモノで…
【3通目】私が家電量販店を3店舗回って比較したので、自信を持っておすすめできます。実際に使ってみたらこれがもう想像以上の威力で…
このような内容で「教育」をしていけば、ダイソンを知らない人にも、認知と興味を取ることができ、最終的に「ダイソンの掃除機がほしい」という欲求を喚起することができて、ダイソンの掃除機が売れることに繋がります。
メールマガジンとは
ステップメールの威力についてはわかったと思いますので、最後は「メールマガジン」を深掘りして、今回の企画は終了にしましょう。
ステップメールはあくまでも「ものを売る」ということが目的ですが、メールマガジンは「信頼構築」が目的です。
持続的にずっとノウハウや情報を出し続けることで、お客様の信頼をため続けます。
店舗や企業のメールマガジンだと、週に1回~月に1回程度の周期にはなるでしょうが、新商品の告知や新店舗のお知らせ、季節のキャンペーンなどのプロモーションに使用します。
それだけでなく、商品に関連するお役立ちな情報とかTips、あるあるなコラムなどのコンテンツを送ることで、ユーザーを楽しませながら読んでもらうのがいいでしょう。
メールマガジンは、読んでもらえなければ話になりません。
そのためには「お客様がどんな情報を欲しがっているか」を常に考え、それを「価値として提供」することがとても重要です。
その「価値提供」を続けることで、お客様が定着し、徐々にファンになってくれるのです。
実は僕が送っている企画用LINEや購入者限定LINEも、「メールマガジン」のひとつと言えます。
「え、でもLINEじゃん。メールじゃないじゃん」と思ったかもしれませんが、どんなプラットフォームを使っても、そこは「枝葉末節」であり、本質とは外れたところの話です。
LINEだろうがメールだろうが、仮にアナログな手紙やハガキであっても、「定期発信、信頼構築を目的とし、始まりと終わりがないもの」はメルマガと同様の効果を目指し運用されています。
マーケティングの初心者は、「何で発信するか」の”How”ばかりを目で追い、そこにばかり固執して表面的なノウハウを追いかけます。
メルマガ、インスタ、Twitter、LINEが、それぞれ全く別のノウハウが有るように感じる。確かに細かいところを見れば色々違いはあるが、肝心なのは全くそこではない。
「何で発信するか」なんて些末な問題で、大切なのは「何を発信するか」、つまり”What”なのです。
次に「どんな順番で」の”Process”です。
手段にばかり囚われず、正しくマーケティングを理解しましょう。
まとめ
さて、これまで、WEBデザイナーのためのマーケティングを一通り解説させていただきましたが、少しはマーケティングへの理解が深まったでしょうか。
あなたは今、「マーケティングとは一体何か?」と聞かれて、すらすら説明できますか?
今回説明した内容をすべて頭に入れて、何も見ずにお客様に説明することができれば、あなたのビジネスは飛躍的に成長するでしょう。
実際にメルマガやステップメール、ローンチなどを実践したことがなくても、まずは「そういう手段があるということを知っている」のが大切。
太客であるマーケターや起業コンサルの人との会話がスムーズになりますし、WEB上に仕掛けられている様々な販売導線=セールスファネルに、今のあなたなら気づくことができるでしょう。
消費者側の意識をやめ、販売者の視点を持って導線を俯瞰していく。例えば有名な発信者が無料コンテンツを出したら、「このファネルは最終的に何を売ろうとしてるのだろう」という意識で導線に入ってみてください。
今までよりずっと、色々なものが見えてくるはずです。
【付録】物販販促マーケティング
ここまで読んでくれたあなたにおまけですが、日用品や生活雑貨等の物販を販売するためのマーケティング施策を教えます。
- キャンペーンを開催する
- LINEでリストマーケティング&プッシュ型営業
- SNSは「キャラクターマーケティング」がおすすめ
- オウンドメディアにおけるコンテンツマーケティング
この流れでいけます。下に行けば行くほど構築コスト(時間/お金ともに)はかかりますが、完成すれば持続的な効果は高くなります。即効性があるのは1、最終的にコスパが最もいいのが4です。
キャンペーンを開催する
キャンペーンには3種類あります。
付加価値プレゼントキャンペーン
プレゼントを付けます。古くは「ヤマザキ春のパン祭り」のソーサー(お皿)プレゼント。
人気アニメや映画シリーズ、歌手や芸能人などとコラボして、関連グッズを付ける。
近年では鬼滅の刃のミニキーホルダーなどをノベルティにしてドリンクを販売などしていましたよね。
チキンラーメン×鬼滅の刃コラボ
お~いお茶のどうぶつの森コラボ
これらの特徴は、「チキンラーメン」や「お~いお茶」自体には、何ら差別化要素や違いはないということです。ぶっちゃけ綾鷹だろうが伊右衛門だろうが、お茶なら何でもいいという人が、
「どうぶつの森のペットボトルカバーが欲しい」
という理由だけで、「お~いお茶」を選ぶ。
これが消耗品・日用雑貨マーケティングの最も強い戦略です。
日用品販売の具体例
僕は今、WEB制作会社ではなくメーカーのシステム・EC・WEB担当の部署で責任者をやっています。基本卸に出しますが、DtoCのEC部門は今まで片手間でやっていて、大きな業績は出せていません。
そこで、今後本格的にWEBマーケティングの部署を発足させるにあたり、いかに「物販」を売るかの戦略を立ててほしいと大役を授かりました。
そこでここ1ヶ月程度、どのように売るのが最も効果的かリサーチしまくっていたのですが、ひとつ壁にぶつかりました。
僕が務めている会社で作っている製品は、日用品なのです。
それを購入することで幸せになれるというよりは、それがないと日常が回らないというものでもあります。
こうなると「ベネフィット」=「理想の未来」を訴求していくのがとても難しい。そして、代替品など他社製品にもいくらでもあるという状況。
もちろんこだわりや差別化ポイントもありますが、専門家以外誰もこだわっていないし、ぶっちゃけ誰も気にしていないような部分。
さて大役を命じられたものの、どうしようとなりました。
日用品販売をマーケティングノウハウで検証する
仮に僕の会社の商材をタオルとしましょう。(守秘義務があるので、特定を避けるため濁してます)
ここで少し、ものを売るための流れについておさらいします。
1.認知を得て興味を持たせるため、大きなベネフィット、理想の未来を訴求する
2.そこにたどり着くまでの問題を明確化させる
3.その問題の具体的な解決策を提示する
4.再現性を担保する
5.社会的証明を入れる
6.限定性を訴求する
このような点を今までに教えてきました。
理想の未来
まず1ですが、そもそもタオルを購入したことによる理想の未来って何?
さわり心地が気持ちいいとか、汗がよく拭けるとか、プレゼント、お歳暮、お中元などのギフト需要などが浮かぶ。
プレゼントで相手が喜んでもらえる。これはベネフィットでしょう。
しかしこれだけでは「競合他社」のプロモーションと差をつけることができない。
では、SNS集客ノウハウで示した「ターゲットの悩みを解決するか、役立つ情報を提供する」という点から考えてみる。そのため、タオルというニーズのターゲットを考えていく。
ターゲット
タオルのニーズのターゲットを考えてみますが、これって老若男女全てですよね 笑
タオル使わない人類いますでしょうか?
では「利用シーン」を限定してみるとどうでしょう。
ベネフィットがわかりやすいので、前回出した「ギフト」需要を考えてみる。
1.お歳暮・お中元
2.引き出物
3.香典返し
4.プレゼント
うん、少し絞られてきた。
1は、30~60代、おそらく商品の選択権は女性にあるケースが多いでしょう。
2は、20代から40代くらいの男女ですね。こちらも女性が選ぶケースが多そう。
3は親族が亡くなったケースですから、40代~90代くらいまでいそうです。
コンテンツマーケティング
このあたりはすべて「コンテンツマーケティング」をしかけることで、ニーズを拾うことができます。
コンテンツマーケティングとは、例えば「40代女性のための、お歳暮にぴったりなギフト5選」という記事を作ることで、「本来タオルを買おうと思っていない見込み客」に「タオルね…いいかも」と思ってもらい、そのまま購入まで結びつけるマーケティング施策です。
これは日用品を売るための一つの解です。
お歳暮やお中元などの、ある程度固定化された需要に対し、おすすめ商品を並べたコンテンツを作る。
このコンテンツのターゲットは「お歳暮を送りたいけど、何を送ったらいいか迷っている人」。
つまり「購入するものすら決まっていない、潜在的な顧客」です。
この人に対して、「お歳暮を送りたいなら、いろいろなおすすめ商品があるよ」と、「いくつか選択肢を提示」してあげることで、「自分で選ばせる」のです。
この「自分で選ばせる」というのがキモです。
人は「赤の他人に売り込みされる」のが嫌いです。欲しくもないものを出され、これを買えと言われても、あなたも嫌ですよね。
でも、その場に並んでいるいくつかの商品の中から、「自分で選ぶ」という体験を経ることにより、不思議と納得するのです。
つまり見込み客は、「買うか、買わないか」という選択肢ではなく、複数の候補のうち「その中のどれにするか」という選択に思考が推移します。
ランキングサイト
コンテンツマーケティングでは、買いたいものが決まっていない潜在客に対し、複数の選択肢を用意する。
ただ、仮に、僕が自社のタオルが売りたいがあまり、自社の商品ばかりを並べたりしたら、ネット慣れしたユーザーは「なんだ、ステマじゃん」と見抜きます。
なので、「販売者の視点」ではなく、あくまでも「ユーザーの視点」に立つ。
例えば「お世話になった上司に贈る」「実家の両親に贈る」「会社の取引先に贈る」などのニーズを別々に取り上げ、それぞれ「なぜそれを贈るのがいいのか」という、5W1Hに則した具体的な根拠と理由をつけて、コンテンツを作っていきます。
もちろん、ユーザーのために、自社他社問わず、そのケースに本当に相応しいものを複数おすすめする。
これで本当にユーザーの役に立つコンテンツになります。
必ず「ユーザー目線のコンテンツ」を制作すること。それが「コンテンツマーケティング」の基本姿勢です。これならタオルも売れそうですね。
このコンテンツマーケティングは、「おすすめ商品○選」という直接的に商品を訴求する手法以外にも、様々なアプローチができます。
ストーリーを語る
例えば体験ストーリー。物語と絡める。
例をひとつ。
結婚式の引き出物にタオル選んだ夫婦が、そのタオルによってどんな素敵な体験ができたかを、意外性や臨場感をたっぷりに語るんです。
「とあるタオルをお歳暮に贈ったことで、巡り巡って100万円が手元に舞い込んだ話」とかね。
読みたくないですか? この記事には、僕の会社のPRなんてどこにもないんです。
商品のおすすめもしてないけど、「このタオルによってすごい幸運が舞い込んできた」というストーリーを語ると、読んで面白かったと思った人が、「自分もあやかろう」として、その商品を買ってくれます。
同様に、「あの芸能人が、オリンピックのセレモニーで使用したタオル」もコンテンツマーケティングの一種。
つまり、
ストーリー×商品
です。
オウンドメディアを作れ
これまで解説した「物販販促」のためのコンテンツマーケティングは、やれば確実に成果はでます。
これは、昔僕がアフィリエイターとして1000万以上稼いでいた経験から実証しています。実際にこのランキングサイトやストーリー記事を作り、SEOで集客することで、コスメの初回お試しをバンバン売ってましたから。
(1480円くらいの商品で、2400円とかの報酬をもらっていて、この広告だけで個人で月20万以上稼げてました)
特に「おすすめランキング○選」の戦略は、相当な成約率を出します。売りたい商品だけを紹介するのではなく、5位くらいまでしっかり並べてあげることで、1位が飛ぶように売れていくのです。
このようなコンテンツサイトを「オウンドメディア」といいます。
コンテンツマーケティングの集客法
さて、「人の役に立つコンテンツを作る」ということで、自社商品を自然に販売していく手法を解説しました。
しかし、実はまだ問題があります。「そのコンテンツにどう集客するか」です。
ランキングや、「読ませる」記事コンテンツを作って商品を売っていくため、実際に企画を立てて動かしていくのは、かなりの労力がかかります。企画を進めるには「集客」の懸念を解消しないとなりません。
1.SNS
2.SEO
3.広告
次回から一つずつ解説します。
オウンドメディアへのSEO集客
物販販促のオウンドメディアに、いかに集客をしていくかの話をします。
まずは2のSEOから話をします。こちらは過去のSEOの解説の通り、現在実際にWEBサイトにSEOでアクセスを集めるためには、半年から1年の地道な更新が必要になります。それ単独でやっていては、まず続かないでしょう。
そこで、SEOはあくまでも中長期的な施策として「意識」だけをしていきます。意識というのは「キーワードを常に考えながら、コンテンツを制作していく」ということです。
この記事のSEOキーワードは「お中元 タオル おすすめ」にしよう!とかですね。このキーワードをタイトルや見出しタグに入れていくのです。
ただ、SEOを目的的に記事を設計してはいけません。あくまでも副次的な狙いにとどめ、当然主軸にするのは「いかに見込み客の興味を引けるか」という訴求力の方を重視するべきです。
例えば、「いつも怒っている上司にとあるタオルを贈ったら、次の日から…」とかね。
オチは「阪神タイガースのタオルを贈ったらめっちゃ優しくなった」とか。
オウンドメディアとSEOの相性は最高で、記事が貯れば貯まるほど「ロングテール」のアクセスを集めることができてきます。
※ロングテールとは、ニッチなキーワードがそれぞれ上位表示することで、細く長くずっとアクセスを集め続けてくれること。
1日1回必ず記事を投稿し、それをSNSに流すルーティンを組む。
仮に需要が少なくても「ターゲットを絞った有用な記事」であれば、ニッチな複合キーワードで1位を取れ、しっかりアクセスを集めることができます。そういう記事が50記事、100記事と溜まっていくことで、細かいアクセスが束ねられて、全体のSEOパワーをぐんぐん上げていくことができます。
すると、ニッチキーワードだけじゃなくて、「タオル おすすめ」などの超ビッグキーワードを狙ったキラー記事も、いずれ1位を取れていきます。ニッチな記事がたくさん1位を取ることで、ドメイン自体のSEOパワーが上がって、順位を底上げしてくれるからです。
記事が有益なら、人が長時間滞在・周遊し、滞在時間や周遊率もSEOに加点されます。
物販販促のためのオウンドメディアですが、タイトルは「株式会社○○」とかではなく、「タオルマニア」とかにするべきです。その理由は、SNS集客ノウハウでもお伝えしたとおり、「TVCMで商品名を出すのは一番最後」の理屈と一緒です。
オウンドメディアで記事を作ったら、それをSNSでも投稿して行き、SNSからも集客していきます。むしろ初動はSEO集客が期待できないので、SNSがメインの集客媒体となります。
というわけで、次はSNSからいかに集客するのか、ですね。
日用品物販を販売するためのSNS戦略は、「共感」を第一に狙っていくべきです。
共感を呼ぶキャラクター設定
僕の会社のタオルのメインターゲットを、仮に30代女性としましょう。
であれば、30代女性が親近感を覚えるキャラクターを作るべきです。見るからにキュートでかわいく、愛らしいキャラクターを作ることにしました。
その子はタオルが大好きで、タオルの知識が豊富です。つまりターゲットの「共感」や「親しみ」を感じてもらいながら、タオルのおすすめランキングなどを発信していきます。
ターゲットに共感を覚えてもらえるキャラクターは
通称・・・もふこ
猫系キャラクター・・・人間でもいいが、無条件でかわいいのは猫(すみません猫好きで・・・)
タオルオタクのメス・・・タオル好きのコアなお客様に共感してもらう
愛くるしいかわいい見た目・・・女性に共感してもらう
ゆるいキャラ・・・親しみを覚えてもらう
ふわふわ・もふもふ・・・タオルのもつ五感を表現
実はヘヴィメタ好き・・・特にデーモン小暮閣下に飼われたい(意外性とギャップを演出)
独断と偏見で適当に作りましたが、こんな感じでしょうか。
この子を、オウンドメディア、SNSアカウント、すべてのメディアにシンボルとして一貫して登場させます。すべての発信について、この子に語り部・スポークスマンの役割をもたせ、ブランディングしていきます。
ここで想像してほしいのですが、何者でもない「○○株式会社」のアカウントが作った「お歳暮におすすめのタオル5選」の記事と、この「タオル大好き★もふこ」が作る記事、どちらに親近感を覚えるでしょうか。
さて、昨日までで、「物販」しかも「解決する悩みが深くない日用品」をいかにして売るかの解説をしてきました。
「タオル」だけじゃなくて、文具や小物、飲食のうどん屋、そば屋、全部「解決する悩みが深刻じゃないビジネス」です。
そういう商材を売りたければ、まずターゲットを絞った後、そのターゲットに訴求する手段として「共感」を追求することです。全力で共感を取りにいきましょう。
そのためにはターゲット調査、時流のトレンド、ゴシップ、あらゆる情報を取り入れ活用するスキルが必要です。
芸能人を起用したテレビCM。今はオンライン上でのインフルエンサーマーケティング。
これも、抽象的な観点まで立ち戻ればすべて「もふこ」の発想から生まれます。つまり「共感」ですよね。
機能的違いはまったくないAとBの商品があるけど「菅田将暉さんがBを使ってたから」という理由でBを使う。結果Bがたくさん売れる。
菅田将暉さんにCMオファーできないなら、あなたも「もふこ」を作ればいい。
これはゼロ円からできる「物販販促マーケティング」です。
付録の付録:SNSの発信内容
1.タオルに関するあるある(共感を呼ぶ)
例)
もふこはご飯を食べに行くと、たまにおしぼりでアヒルちゃんを作ってしまいます。
でもあれって飲食店の人には結構迷惑?ですか?
例)
うきうきなGWですね!もふこはGW専用タオルを持って、デーモン小暮閣下のライブにいきます!!!
タオルふりまわすよーーー!え、メタルはタオル振り回さないの?なんで??
2.ランキング記事に誘導
母の日におすすめのタオルランキング~~!!もふこがタオルオタクとして全力で紹介した、ぜったいお母さんに喜んでもらえるタオルたちです!!!
モッフモフなやつから、ふわっっふわなやつから、サラッと薄くて軽いやつまでよりどりみどり!
そこのお兄さんもお姉さんも、みていってね!!→ページ誘導
3.ツイート単体でタオルを訴求
報告します!!
すっごいかわいい柄のタオルを発見しました隊長!
これです!! もふこ即買いしました!
→写真
5秒で考えるとこんな感じ