動画解説
0章:はじめに:「今月1件取りたい…」でも、あなたの営業が空回りする“本当の理由”
0-1:「いきなりDM」はなぜ即ブロックされるのか?
「今月、どうしても1件受注したい…」
あなたは今、
そんな焦りを抱えながら、
この文章を読んでいるかもしれません。
WEBデザイナーとして独立したものの、
思うように案件が獲得できない。
勇気を振り絞ってSNSで
事業者さんにDMを送ってみても、
返信すらないか、
「間に合ってます」の一言。
ひどい時には、
即ブロックされてしまう…。
「やっぱり実績がないと
相手にされないのかな…」
そんな風に自信を失いかけているなら、
少しだけ僕の話を聞いてください。
結論から言うと、
あなたの営業がうまくいかないのは、
スキルや実績が足りないからではありません。
原因はたった一つ。
あなたが、
相手に「売り込み」を
してしまっているからです。
考えてみてください。
街を歩いていて、
突然知らない人から
「このツボ、買いませんか?」
と声をかけられたら、
あなたはどう感じますか?
きっと、警戒して
足早に立ち去りますよね。
SNSでの「いきなりDM」は、
これと全く同じです。
挨拶もそこそこに
「ホームページはいかがですか?」
と切り出す行為は、
相手からすればただの迷惑な売り込み。
その瞬間に、
あなたと相手の間には
「業者(下)」と「お客さん(上)」
という序列が生まれてしまいます。
相手は、
あなたの商品やサービスに
興味を持つ前に、
反射的に「拒否反応」を起こし、
まず「断る理由」を探し始めるのです。
これでは、
どんなに素晴らしいスキルを持っていても、
話を聞いてもらうことすらできません。
関係構築のチャンスを、
自ら永久に失っているようなものです。
0-2:「実績がないから…」と価格競争に飛び込むのが一番の悪手
「じゃあ、どうすればいいんだ…」
そう考えたあなたが
次に向かうのは、
クラウドソーシングサイトかもしれません。
「実績がないから、
まずは低単価でも数をこなそう」
「周りも安いから、
自分も価格を合わせないと…」
もしあなたが
少しでもそう考えているなら、
今すぐその考えを捨ててください。
それは、あなたがこれから
消耗していく未来への入り口です。
なぜなら、
「安さ」でしか勝負できないということは、
あなたに「安さ」以外の価値がないと
自ら認めてしまうことだから。
価格競争の先に待っているのは、
終わりのない消耗戦です。
安い案件に疲弊し、
スキルアップの時間も奪われ、
いつまで経っても自信が持てない…
そんな負のスパイラルに
陥ってしまうのがオチです。
思い出してください。
あなたがWEBデザイナーを
目指したのは、
もっと自由で、
クリエイティブな働き方を
するためだったはず。
価格競争の泥沼にハマるためでは
なかったはずです。
0-3:安さで勝負しない。価値で選ばれる新戦略「SNS更新不要・売り込み不要の“資産構築型”営業術」
もう、「売り込み」も
「価格競争」もやめましょう。
これからは、
全く新しいアプローチを始めるのです。
それが、
このコンテンツの核心である
「“資産構築型”営業術」
です。
これは、営業を一切しない、
新しい時代の「営業術」です。
具体的に何をするのか?
それは、
「あなたの事業について、
ぜひお話を聞かせてください」
と、相手に「取材」を
申し込むことです。
考えてみてください。
事業者は誰だって、
自分の仕事に誇りと
こだわりを持っています。
そんな彼らにとって、
自分の話を真剣に
聞いてくれる人の存在は、
とても貴重で、嬉しいもの。
「売り込み」ではあなたが主役でしたが、
「取材」では、相手が主役です。
あなたは聞き役に徹し、
相手の事業への想いや、
抱えている課題を
深く、深く、知ろうとする。
すると、どうなるか。
これまであなたを
「業者」として見ていた相手が、
あなたのことを
「良き理解者」であり、
「頼れるパートナー候補」として
認識し始めるのです。
序列は「対等」になり、
そこに「信頼」が生まれます。
この信頼関係こそが、
実績の少なさを補って余りある、
あなただけの最強の武器になるのです。
0-4:この教科書であなたが得られる未来と、成功へのロードマップ
この教科書を最後まで読み、
実践することで、
あなたは「売り込む」スキルではなく、
「信頼され、選ばれる」ための
具体的なスキルと仕組みを
手に入れることができます。
もう、営業DMで消耗することも、
価格競争に怯えることもありません。
相手から自然と
「あなたにお願いしたい」と
言われるようになり、
さらには、
「うちの知り合いにも紹介するよ」
と、仕事が途切れない状態を
作ることだって可能です。
そのためのステップを、
この教科書では
7つの章に分けて、
具体的にお伝えしていきます。
1章:マインドセット編
「安売り」の呪縛から抜け出し、
価値で選ばれるための覚悟を決めます。
2章:準備編
実績ゼロでも戦える
「3種の神器」を手に入れます。
3章:実践編①【攻めの営業】
発信不要で相手の心を動かす
「エンゲージメント営業」を学びます。
4章:実践編②【待ちの営業】
優良顧客だけを引き寄せる
「蜘蛛の巣戦略」をマスターします。
5章:クロージング編
築いた信頼を「高単価受注」に
変える最終工程を解説します。
6章:成長編
たった20人と話すだけで
「選ばれる専門家」になる方法をお伝えします。
最終章:おわりに
今日から、
あなたが最初の一歩を
踏み出すための具体的な
アクションプランを提示します。
準備はいいですか?
それでは、
「営業しない」のに
自然と仕事が舞い込んでくる、
新しい世界への扉を開きましょう。
1章:マインドセット編:「安売り」の呪縛から抜け出す覚悟の決め方
0章では、
「売り込み」と「価格競争」が
いかに危険な道であるかをお伝えしました。
この章では、
その危険な道から完全に抜け出し、
価値で選ばれるデザイナーになるための
最も重要な「心構え」についてお話します。
テクニックを学ぶ前に、
まずこのマインドセットを
あなたの心に深く刻み込んでください。
ここがブレると、
どんなノウハウも宝の持ち腐れに
なってしまいますからね。
1-1:「安さを求めている人は他行ってください」と宣言する勇気
まず最初に、
あなたに持ってほしい覚悟があります。
それは、
「安さを求めている人は、
他に行ってください」
と、心の中で、
そして時には実際に宣言する勇気です。
「そんなこと言ったら、
仕事が全部なくなっちゃうよ…」
そう不安に思う気持ちは、
痛いほどよくわかります。
ですが、考えてみてください。
あなたには、
「安さ」以外で勝負できる武器が、
本当はもうあるはずです。
そしてこの教科書を実践すれば、
他のデザイナーにはない、
唯一無二の強力な武器を
手に入れることになります。
それなのに、
なぜ自ら価値を下げて、
安さでしか判断しないお客さんを
相手にする必要があるのでしょうか?
僕が指導したコンサルメンバーはみな、
クラウドソーシングのプロフィールに
はっきりとこう書いています。
「私は安さ以外で勝負できます。
安さを求めている人は、
他に行ってください」と。
これは、ただの強がりではありません。
戦略です。
この一言がフィルターとなり、
価格でしか物事を見ない人を遠ざけ、
あなたの価値を正当に評価してくれる
「質の高いクライアント」だけを
引き寄せてくれるのです。
もう、価格のことで
消耗するのは終わりにしましょう。
あなたには、
価値で選ばれて、
感謝されながら仕事をする未来が
待っているのですから。
1-2:目指すは「契約」ではない。「この人すごい」と思われる“信頼残高”である
さて、安売りと決別できたら、
次にやるべきは「目的地の変更」です。
これまでのあなたの営業の目的は、
「契約を取ること」だったかもしれません。
しかし、
これからはその目的を
完全に捨ててください。
新しい目的地、
それは
「信頼残高を貯めること」
です。
信頼残高とは、
相手があなたに対して抱く
「信頼」や「好意」の量のこと。
ここでは「エンゲージメント」とも言います。
覚えておいてください。
これを、銀行預金のように
コツコツと積み上げていくイメージです。
目指すべきは、
まずは相手にこう思われること。
「この人、好感持てるな」
「この人、いつも嬉しいことをしてくれるな」
そして、最終的には、
「この人、何者だ?」
「やけに業界に詳しいな…」
「この人、すごいな!」
この印象を目指します。
目の前の契約をゴールにすると、
どうしても言葉の端々に
「売りたい」という気持ちが滲み出てしまい、
相手はそれを敏感に察知して
心を閉ざしてしまいます。
でも、ゴールが
「信頼残高を貯めること」に変われば、
あなたの行動は自然と変わります。
相手から何かを「奪う(契約)」のではなく、
相手に何かを「与える(価値提供)」ことに
意識が向かうからです。
まずは、とにかく相手に
価値を感じてもらうこと。
信頼してもらうこと。
契約の話は、その後から
勝手についてきます。
「この人すごい」と思われ、
信頼残高が十分に貯まったとき、
相手の方から自然と
こう切り出してくれるはずです。
「ぜひ、あなたにお願いしたいのですが…」と。
1-3:焦るな、急ぐな。未来の「紹介」に繋がる、長期的な種まきをはじめよう
「今月どうしても1件取りたい」
その焦りが、
あなたの視野を狭め、
短期的な成果ばかりを
追い求めさせてしまいます。
そして、その焦りこそが
「売り込み」という悪手へと
あなたを誘うのです。
だからこそ、
最後にあなたに持ってほしいのが、
「長期的な視点」です。
これからあなたが行う
「取材」や「情報交換」は、
すぐに収穫できる野菜作りではありません。
即日結果が出る場合もありますが、
少なくても10日〜数週間。
小さな成果が出始めますが、
それで終わりではありません。
その後は、何年、何十年とかけて
大きな果実を実らせる、
果樹園の「種まき」や
「土壌作り」だと考えてください。
その場で仕事に繋がらなくても、
まったく問題ありません。
それは失敗ではなく、
「未来への種が、また一つまけた」
「信頼残高が、また少し貯まった」
という、確かな成功体験なのです。
人間関係は、永続的なものです。
一度築いた信頼関係は、
そう簡単にはなくなりません。
その時は仕事にならなくても、
相手が困った時に
真っ先にあなたの顔を思い出し、
相談してくれるかもしれません。
あるいは、
数年後にあなたのことを
誰かに紹介してくれるかもしれません。
そうやって、
一つひとつの出会いを大切にし、
信頼の種をまき続けること。
それが、いずれは
紹介が紹介を生む、
途切れることのない
仕事の流れに繋がっていきます。
焦る気持ちをぐっとこらえ、
目の前の相手との人間関係を
育むことに集中する。
このマインドセットが、
あなたを「営業で消耗するデザイナー」から
「人に求められ、紹介が絶えないデザイナー」
へと変えてくれるはずです。
2章:準備編:戦わずして勝つための「3種の神器」
本格的な活動を始める前に、
絶対に欠かせないのが「準備」です。
多くの人が焦りから
すぐに行動を起こそうとしますが、
それは武器を持たずに
戦場へ向かうようなもの。
成功の8割は、
この準備段階で決まります。
この章では、
戦わずして勝つための土台となる
「3種の神器」の作り方を解説します。
ここでの仕込みが、
後の活動を劇的に効率化させ、
あなたの成功確率を
飛躍的に高めてくれるはずです。
2-1:【神器1:ターゲット】「誰でも」は誰にも刺さらない。最初の顧客を定める方法
最初の神器は「ターゲット」です。
「いや、駆け出しだから
お客さんを選んでる余裕なんてないよ」
そう思うかもしれませんね。
でも、逆なんです。
駆け出しでリソースが
限られているからこそ、
ターゲットを極限まで
絞り込む必要があります。
なぜなら、
「誰にでも」に向けたメッセージは、
結局誰の心にも響かず、
その他大勢に埋もれてしまうから。
例えば、あなたが
過去に1件でも行政書士さんの
サイトを作った経験があるとします。
その場合、
「WEBデザイナーです」
と名乗るよりも、
「行政書士の先生のサイトを
専門に制作しています」
と名乗る方が、
圧倒的に相手の反応は変わります。
「お、この人は自分の業界を
わかってくれそうだ」
と感じるからです。
まずは、
あなたのこれまでの経験や実績、
あるいは興味関心の中から、
たった一つの業種に
ターゲットを絞り込んでみてください。
もし実績が全くないなら、
あなたが純粋に「力になりたい」と
思える業種で構いません。
例えば、
「近所にある、あの素敵なカフェ」
「いつも通っている、あの美容室」
でもいいのです。
ターゲットを絞り、
「私は◯◯業界専門のWEBデザイナーです」
と名乗ることで、
あなたの言葉は解像度を増し、
相手の心に深く突き刺さる
鋭い矢へと変わります。
2-2:【神器2:SNSプロフィール】単なる業者から「専門家」へ。一瞬で信頼されるプロフ設計術
2つ目の神器は、
あなたの「SNSプロフィール」です。
見込み客があなたのSNSに
訪れたとき、最初の数秒で
「この人は専門家だ」と
感じさせなければ、
即座に離脱されてしまいます。
以下の3つの要点を押さえ、
一瞬で信頼されるプロフィールを
作り上げましょう。
1. 価値提案を明確にする
「WEBデザイナー」という
肩書きは、書いてもいいがあまり刺さりません。
代わりに、
「誰の、どんな課題を解決できるのか」
を具体的にプロフィールで示します。
例えば、
「カフェオーナーの集客課題を解決するWEB戦略」
といった具合です。
「WEB制作」という手段ではなく、
「集客課題の解決」という
相手の事業成果(ベネフィット)を語ることで、
あなたは単なる業者から
ビジネスパートナー候補へと昇格します。
2. 実績表記をリフレーミングする
実績の書き方一つで、
印象は180度変わります。
注意しないと、
逆にあなたの評価を下げてしまう
「逆ブランディング」になりかねません。
例えば、
「3年半で20サイト制作」
という表記。
これは、人によっては
「経験の割に件数が少ないのでは?」
というマイナスの印象を
与えるリスクがあります。
この場合は、
「20サイト以上の導入事例」と
件数だけにフォーカスするか、
「3年以上の制作経験」と
経験年数に絞るなど、
どちらか一方を強調する方が賢明です。
あなたの強みが
最も伝わる切り口で、
実績を語るようにしましょう。
これは自分のプロフィールを
客観的に俯瞰できる視点を持つことが
重要となります。
これができない場合は、
他人に印象を聞いてみてください。
3. 言行を一致させる
プロフィールと行動の一貫性は、
信頼の土台です。
「ノウハウを発信します」
と書くなら、
実際に有益な情報を投稿する。
「フォロー&DMで資料を配布します」
と書くなら、
その条件を明確に記載し、
迅速に対応する。
宣言したことを
きちんと実行するその姿勢が、
あなたの信頼性を何よりも
雄弁に物語ってくれます。
2-3:【神器3:100サイト調査】実績不足を覆す最強の武器。あなたの提案に「権威性」をもたらすリサーチ術
「でも、私にはまだ語れる実績が…」
そんなあなたにこそ手に入れてほしい、
3つ目にして最強の神器。
それが「100サイト調査」です。
動画でも解説しましたが、
これは、あなたが定めた
ターゲット業種のWEBサイトを
100個リストアップし、
徹底的にスプレッドシートにまとめ、
分析する活動です。
この調査には、
3つの絶大な効果があります。
1. 知識資産になる
実績不足を補い、
あなたの提案に客観的なデータと
説得力(権威性)を与えてくれます。
2. 最強の「手土産」になる
後の章で解説する
「取材・情報交換オファー」の際に、
相手に会ってもらうための
強力なフックになります。
3. 高単価の正当化になる
「なぜ、あなたの制作費は高いのか?」
と聞かれた際に、
価格に見合う付加価値を
示す根拠になります。
調査を行う際は、
以下のような評価軸で
分析を進めてみてください。
・ファーストビュー
誰のどんな悩みを解決するか、一目で伝わるか?
・キャッチコピー
ターゲットの心に刺さるコピーか?
・信頼性の要素
お客様の声や代表者プロフィールは効果的か?
・CTA(行動喚起)
問い合わせへの流れは分かりやすいか?
・差別化要素
他との違いを際立たせる強みが書かれているか?
ちなみに、この調査で
AIは強力なアシスタントになりますが、
過信は禁物です。
特に、人の心を動かす
「尖ったコピー」の価値を、
AIは正しく評価できません。
サイトリストの収集や情報の整理はAIに任せ、
業界のインサイトを読み解き、
提案の核となる「尖った訴求」を
見つけ出すのは、
あなた自身の役割だと心得てください。
この100サイト調査については、イチの「下剋上ロードマップ」に詳しいやり方が書いてあります。希望者には「無料版」をプレゼントしますので、XのDMでご連絡ください。
2-4:【信頼の受け皿】あなたの価値を証明するポートフォリオサイトの作り方
3種の神器が揃ったら、
最後にそれらを格納し、
あなたの価値を証明するための
「受け皿」を用意しましょう。
Googleドキュメントや
noteで実績をまとめるのは、
今日で終わりにしてください。
プロとして信頼されるためには、
あなた自身のWEBサイトが不可欠です。
しっかりと作り込まれたサイトは、
それ自体があなたのデザインスキルと
信頼性の証明になります。
最低限、以下の要素は
必ず実装してください。
・制作実績(導入事例)
・サービスメニュー
・価格方針
・問い合わせフォーム
この章で作り上げた、
「絞り込んだターゲット」
「刺さるプロフィール」
「独自の調査データ」
「信頼の受け皿となるサイト」。
これらは、次の実践フェーズで用いる
強力な弾薬です。
さあ、準備は整いました。
いよいよ、関係構築の最前線へ向かいましょう。
3章:実践編①【攻めの営業】:発信不要!相手の心を動かす「エンゲージメント営業」
武器の準備は整いましたね。
いよいよ、ここからが実践編です。
この章では、僕たちの戦略の核となる「“資産構築型”営業術、すなわち「エンゲージメント営業」の具体的な手順を全てお伝えします。
…と、その前に。
一つだけ、絶対に忘れないでほしいことがあります。
これは、「営業」ではありません。
僕たちがこれからやろうとしているのは、仕事を取るための活動ではなく、未来に繋がる「人間関係」を築くための活動です。
だから、あなたは「仕事を取ろう」と意気込む必要は一切ありません。
その下心は、必ず相手に伝わり、心を閉ざさせてしまいます。
あくまで目的は、相手を知り、自分を知ってもらい、長期的な信頼関係を築くこと。
この大前提を、常に心に置いておいてくださいね。
3-1:未来のクライアントはここにいる!SNSでのターゲット発見法
まずは、アプローチの土台となる有望な見込み客をSNS上で発見します。
Xかインスタが良いですが、専門分野によって見込み客の分母は変わるでしょう。
事業者が、集客のために頑張って発信していることが多い方を選べばいいです。
検索窓に、あなたが2章で定めたターゲットの業種名(例:「カフェ オーナー」「美容室 経営」など)を入力し、以下の特徴を持つアカウントを探してください。
こんなアカウントが狙い目
・WebサイトのURLがない、またはリンク先のサイトの品質が低い
これは明確な改善の余地があり、あなたの提案が刺さりやすい最有力候補です。
・積極的に熱量の高い発信を行っている
SNSにリソースをたくさん割いているということは、オンライン活動に対する課題意識が高く、外部の専門家の意見に耳を傾けてくれる可能性が高いと言えます。
リストアップしたら、その中から特に継続的に関係を築きたい相手として「アクティブな5〜10名」に絞り込みましょう。
多すぎると、一人ひとりへの関わりの質がどうしても低下してしまいます。
少数精鋭で、質の高い関係構築を目指すことが成功への近道です。
3-2:警戒心を溶かす「気になる存在」になるための関係構築3ステップ
ターゲットを定めたら、いよいよ関係構築のスタートです。
焦ってDMを送るのは絶対にNG。信頼の貯金を築くための3つのステップを着実に実行します。
ステップ1:いいね・フォロー
まずは相手の投稿に「いいね」をすることから始めます。
これは、あなたが相手の存在を認知したという、最初の静かなサインです。
その後、プロフィールを改めて確認し、「この人と繋がりを持ちたい」と思えたらフォローしましょう。
ステップ2:純粋な応援者としてコメントする
次に、相手の発信内容に対して、2〜3回にわたってコメントを送ります。
ここで絶対にやってはいけないのが、「気の利いたこと」や「専門家ぶったこと」を言おうとすることです。
そんなものは一切必要ありません。
あなたがやるべきことは、たった一つ。
相手が「もらったら嬉しいだろうな」と感じる、純粋なコメントを書くこと。
例えば、
相手が仕事へのこだわりを投稿していたら、その情熱に心からの敬意を表する。
疲れているような投稿をしていたら、「いつもお疲れ様です」と労いの言葉をかける。
ただ、それだけでいいのです。
「この投稿にWebサイトの話をどう絡めよう…」なんて考えるのは、最悪の下心です。
それは相手に100%透けて見え、警戒されるだけ。
僕たちの目的は、最初は何かを売ることではありません。
ただ、相手に「あ、〇〇さんがまたコメントをくれたな」と、あなたの存在をポジティブに認知してもらうこと。
そして、
「この人、いつも見てくれてるけど、どんな人なんだろう?」
と、プロフィールに興味を持ってもらうこと。
ただ、それだけ。
この「プロフィールを見てもらう」という一点に、全てのエネルギーを集中させてください。
だからこそ、肝心なのはあなたの「プロフィール」です。
前項でも言いましたが、交流を持ちたい相手の業種に完全に特化した、「WEB集客の専門家」として作り込んでおく必要があります。
相手があなたを好意的に認知し、あなたのプロフィールを訪れたとき、
「え、この人、まさに私の業界の専門家じゃん…!」
と気づいてもらう。
この状況を作り出すことが、このステップのゴールです。
そのためには、Webサイト制作だけでなく、様々な集客施策やマーケティングの知識が不可欠です。
もしその部分に不安がある方は、まずは別コンテンツの「WEBデザイナーのためのマーケティング入門講座」で学び、武器を揃えてから実践することをおすすめします。
一人の人間として、相手の発信に真摯に向き合い、感じたことを素直に言葉にする。
その積み重ねが、やがて信頼という名の見えない糸を、あなたと相手の間に紡いでいくのです。
ステップ3:相手の領域での対話
ここが最も重要なステップです。
相手の投稿に対して、WEBサイト制作の話は“一切せず”に、相手の専門領域について軽い質問や相談をしてみましょう。
最初は、「自分はこんなことに悩んでるので非常に参考になりました」とかでもいい。
人は誰でも、自分の得意なことで他人から頼られると嬉しいものです。
あなたが先に相手の専門性を尊重し、「教えを乞う」姿勢を見せることで、あなたと相手の関係性は対等で健全なものへと変化していきます。
そして、このステップを続けていくと、ある変化が起きます。
あなたが純粋な興味から相手の専門領域について質問を重ね、相手もあなたのプロフィールを確認してくれるうちに、今度は相手の方から自然と話題を振ってくれるようになるのです。
「〇〇さんって、WEBデザイナーさんなんですね」
この一言を引き出せたら、もうあなたの勝ちです。
すかさず、こう切り返しましょう。
「はい、そうなんです。
実は、〇〇さんに興味を持ったのも、
この業界に特化したWEBデザイナーとして活動するにあたり、
少しでも業界のプロであるあなたのお話をお聞きしたかったからなんです」
どうでしょうか。
ここまで来れば、あなたが次のステップである「取材・または情報交換のお願い」をしたとしても、何一つ不自然なことはありません。
むしろ、相手は「なるほど、そういうことだったのか」と納得し、喜んであなたの話を聞いてくれるはずです。
「営業」ではなく、あくまで「興味」と「敬意」から始まった関係。
この、健全な流れこそが、相手の心を動かす鍵となるのです。
3-3:「営業しない売り込み」の極意。“取材させてください”で99%断られないDM術
関係性が十分に温まったら、いよいよDMを送ります。
しかし、ここでも「営業」はしません。あくまで目的は「より深い人間関係の構築」です。
アプローチA:情報交換オファー
「◯◯さん、いつも有益な発信をありがとうございます。
実は私はプロフに書いてあるとおり、◯◯業界にてWEBデザイナーとして活動したいと思っていて、でできればこの業界で大きくご活躍している◯◯さんに、◯◯業界のことについて、いくつかインタビューをさせていただきたいと思っています。30分〜1時間程度で、一度お話を聞かせていただけないでしょうか。もちろん、これは営業ではなく、私から売り込みなどは一切いたしませんので、ご安心ください」
アプローチB:取材オファー
「〇〇さん、こんにちは!
先日の△△に関するご発信に感銘を受け、連絡させていただきました。
現在、〇〇(相手の業種)のWeb戦略、Webマーケティングに関する記事を作成するため、実態調査をしておりまして、ぜひ専門家としてのお立場から、◯◯さんのお話を伺わせていただくことはできないでしょうか?」
相手の時間を奪うわけなので、謝礼も用意します。
・現金や商品券(アマゾンギフトなど)をお渡しする。
1時間の時給なら3000円〜5000円などでいい。現金を嫌がる人はいないし、「相手の時間を奪ってしまうのは心苦しいので、受け取ってほしい」と言えば、快く対応してもらいやすい。
・100サイト調査のレポート資料をお渡しする。
こちらの調査資料は、相手にとっては「競合調査・ライバルリサーチを代わりにやってあげた」というものになるので、インタビューの対価としての価値は高い。
***
どちらのパターンであっても、相手に「売り込まれる」という警戒心を抱かせません。
むしろ、「自分にもメリットがありそうだ」と思わせることができます。
そして、ここからがこの戦略の真骨頂です。
もし、相手から断られても、全く気にする必要はありません。
考えてみてください。
従来の営業で接触した場合、相手に突きつけられる選択肢は「頼むか、断るか」の二択しかありません。
だから、一度断られたら、その関係はそこで終わり。二度と連絡することはできません。
しかし、本スキームのアプローチは全く違います。
「情報交換」や「取材」という接触方法は、相手のことをより深く知るためのきっかけづくりです。
だから、たとえその場では断られたとしても、関係は終わりません。
むしろ、ここからが始まりです。
「タイミングが合わなかっただけだな」
「また別の機会に、自然な形で連絡してみよう」
そう、僕たちは「知り合い」だからこそ、二度目、三度目の接触が自然に許されるのです。
この「再接触可能な人間関係」こそが、あなたがこの戦略で手に入れることのできる、最大の資産なのです。
3-4:消耗しないための「見切り」のルールと効率的な運用術
最後に、この活動で消耗しないためのルールについてお伝えします。
活動は必ず記録し、「誰に、いつ、どんなアクションをしたか」を管理してください。
そして、最も重要なのが「見切り」のルールです。
2〜3回コメントしても「いいね」すらつかない、無反応な相手からは、静かに離れましょう。
ご縁がなかったと割り切り、次の有望なターゲットにあなたの貴重な時間を使いましょう。
フォローを外す際は、少し時間を置いてからそっと外す、といった配慮も忘れないようにしましょう。
3-5:最初からうまくいかないのは”当たり前”。20回の“対話”があなたを専門家にする
さて、ここまで具体的な手順をお伝えしてきましたが、一つだけ残酷な真実をお伝えしなければなりません。
この方法を実践しても、最初からうまくいくことは、まずありません。
初めて話す相手を前に、緊張で頭が真っ白になるかもしれない。
用意していた質問が、全く響かないかもしれない。
でも、それでいいのです。
それで、大成功なのです。
なぜなら、一人目と話すことで、あなたは初めて「お客様のリアルな悩み」に触れることができるから。
これは、どんな本にも載っていない、あなただけの一次情報です。
もし、その場で答えられない質問や相談をされたら、チャンスだと思ってください。
焦らず、こう言うのです。
「すみません、その件は今すぐお答えできないので、宿題にさせていただけますか?」
そして、持ち帰って必死で勉強し、数日後に必ず連絡するのです。
「〇〇さん、先日の宿題の件、わかりましたよ!」と。
相手はどう思うでしょうか。
「そこまでやってくれるのか」と、あなたの真摯な姿勢に心を打たれ、感謝するはずです。
そして、あなたの名前を「その他大勢のデザイナー」ではなく、「〇〇さん」という特別な個人として記憶してくれるでしょう。
一人目より、二人目。
二人目より、三人目。
対話を重ねるたびに、あなたは確実にうまく話せるようになります。
なぜなら、「同じ業種の事業者が抱える悩み」は、驚くほど共通しているからです。
僕のこれまでの経験上、だいたい20種類くらいしかありません。
10人と話す頃には、相手の悩みを聞いた瞬間に、的確な答えが口からスッと出てくるようになっているはずです。
こうなれば、もうあなたの勝ちです。
相手はあなたのことをこう認識します。
「この人、何者だ?」
「この人は、本当にこの市場に詳しい…」
「この人は、すごい!」
「専門家」として認知され、絶対的な信頼を勝ち取った瞬間です。
安心してください。
あなたがWEBデザイナーであることを伝えながらこの対話を続けていれば、20人と話すまでに、確実に1件は何らかの仕事に繋がります。
その場で受注できなくても、必ず後日「ちょっと相談が…」と声がかかるはずです。
さあ、恐れずに、最初の一人目に会いに行きましょう。
その一歩が、あなたを「選ばれる専門家」へと変えるのです。
4章:実践編②【待ちの営業】:「蜘蛛の巣戦略」で優良顧客だけを引き寄せる
3章では、狙った相手との
深い人間関係を築く「攻め」の戦略
についてお伝えしました。
しかし、これだけではまだ片手落ちです。
この章では、
攻めの戦略と対になる
「待ち」の戦略について解説します。
良質な見込み客が
自らあなたを見つけ、
「ぜひお願いしたい」と
言ってくるのを待つ。
そんな、まるで蜘蛛が巣を張って
獲物を待つような仕組み、
名付けて「蜘蛛の巣戦略」です。
これを実装すれば、
あなたは案件が途絶える恐怖から
完全に解放されることになるでしょう。
4-1:価格競争から降りる逆転の発想「俺様価格」でポジショニングせよ
「待ちの営業って、
要はクラウドソーシングでしょ?」
「あそこは価格競争が激しくて、
安売りしないと受注できないんじゃ…」
そう思ったあなた。
その常識を、今ここで
180度ひっくり返してください。
僕たちがクラウドソーシングを
活用する目的は、
価格競争に参加するためではありません。
むしろ、価格競争から完全に降りるためです。
思い出してください。
1章でお伝えしたマインドセットを。
僕たちは、
安さでしか勝負しない人たちと
同じ土俵で戦う必要はないのです。
なぜなら、僕たちには
「安さ」以外で勝負できる
強力な武器があるから。
だからこそ、
プロフィールや出品ページで、
あえてこう宣言するのです。
「安くありません」
「この市場では一番高い出品かもしれません」
これは、ただの強がりや
ハッタリではありません。
あなたの価値を理解してくれる、
質の高いクライアントだけを
引き寄せるための、
極めて戦略的なフィルターなのです。
この「逆張り訴求」は、
価格の安さばかりを求める人を
自然と遠ざけてくれます。
そして、
「なぜ、この人はこんなに強気なんだ?」
「価格が高いのには、
どんな理由があるんだろう?」
と、あなたの提供価値に
興味を持つ、本質を理解できる
クライアントだけを引き寄せてくれるのです。
4-2:「安くありません」でも「あなたから買いたい」と言わせる出品ページの作り方
もちろん、
ただ「高いです」と
宣言するだけでは、
ただの傲慢なデザイナーだと
思われて終わりです。
その価格設定を相手に納得させ、
「この価格を払ってでも、
あなたにお願いしたい」
と思わせるだけの「根拠」を、
具体的に言語化しなければなりません。
その根拠となるのが、
2章で準備した「100サイト調査」と、
「マーケティング入門講座」で学習した
様々なマーケティング施策などの武器です。
あなたの出品ページに、
以下の要素を盛り込み、
提供価値を徹底的に
可視化してください。
1. 100サイト調査に基づく戦略提案
「ただデザインを作るだけではありません。
まず、貴社の業界におけるWeb上の
勝ち筋を徹底的に分析し、
最適な戦略からご提案します」
2. 信頼獲得に特化した設計
「見た目が綺麗なだけのサイトは作りません。
見込み客からの『信頼』を最大化するための
集客導線設計・コンテンツ配置を行います」
3. 具体的な集客施策
「WEBサイトは目的ではなく”手段”です。
サイトを手段として活用するために
どのようなことをすればいいか、
あなたの業種や偉業形体にあった
具体的な集客施策をご提案します」
4. 明確な成果指標の設定
「『問い合わせを増やしたい』
『信頼感を高めたい』など、
Webサイトが目指すべきゴールを共有し、
その達成に向けた設計をお約束します」
どうでしょうか。
これだけの付加価値が
明確に示されていれば、
相手はあなたの価格に
「高い」のではなく
「それだけの価値がある」と
納得してくれるはずです。
高価格は、
あなたの専門性を尊重し、
無駄な価格交渉に時間を浪費しない
「理想のクライアント」を
事前に選別するための
戦略的なフィルターなのです。
蜘蛛の巣戦略について、詳しくは下記の記事を読んでください。無料です。
https://atelierriche.com/post-668/
4-3:攻めと待ち、両輪を回して案件の枯渇から解放される
ここまでお伝えしてきた、
「攻め」のエンゲージメント営業と、
「待ち」の蜘蛛の巣戦略。
この両輪を実装して初めて、
あなたのクライアント獲得術は完成します。
「攻め」は、あなたが選んだ
理想の相手との深い関係性を、
時間をかけて能動的に築くための戦略。
「待ち」は、広く網を張り、
今すぐ課題を解決したいという
意欲の高い見込み客を、
自動的に引き寄せるための戦略。
この2つを同時に回すことで、
あなたの事業は安定します。
常に複数の見込み客との
接点が生まれている状態になるため、
「この案件を逃したら、次はない…」
という精神的な焦りから
完全に解放されるのです。
焦りがなくなれば、
心に余裕が生まれます。
余裕が生まれれば、
目の前の相手に対して
より誠実に向き合うことができ、
それがさらなる信頼に繋がる…
そんな、理想的な好循環を
生み出すことができます。
さあ、これで攻めと待ち、
両方の武器が揃いました。
次の章では、
こうして得た貴重な機会を、
確実に「受注」という成果に
変えるための最終工程について
解説していきます。
5章:クロージング編:信頼を「ありがとう」と「高単価受注」に変える最終工程
ここまでの活動を通じて、
あなたはすでに
見込み客との間に
「信頼関係」という、
お金では買えない最も重要な
無形資産を築き上げています。
いよいよ、この最終章では、
その信頼を具体的な「受注」という成果に
転換するためのプロセスを解説します。
ただし、勘違いしないでください。
ここでの提案は、
単なる見積もりの提示ではありません。
相手のビジネスパートナーとして、
共に未来を創造するための
「対話」の始まりです。
最後まで「売り込まない」姿勢を貫き、
相手から「ぜひ、あなたにお願いします」
という言葉を引き出しましょう。
5-1:相手の課題に完璧に寄り添う「価値提案パッケージ」の作り方
これまでの対話や取材を通じて、
あなたは見込み客が抱える
課題の解像度が
非常に高まっているはずです。
その課題に合わせて、
あらかじめ複数のサービスパッケージを
設計しておきましょう。
これにより、提案がスムーズになるだけでなく、
相手も自分の状況に合わせて
依頼しやすくなります。
例えば、多くの事業者様の
Webサイトに対するニーズは、
大きく2つに分かれます。
パッケージA:信頼性担保・名刺代わりプラン
対象
主に紹介でビジネスが成り立っており、
Webからの直接的な集客は
あまり求めていない事業者様。
内容
紹介された見込み客が
訪問した際に、
安心感と信頼性を感じられる要素に
特化したミニマムなサイト構成。
(プロフィール、サービス内容、実績、
問い合わせフォームなど)
パッケージB:軽集客オプションプラン
対象
開業したばかりであったり、
紹介基盤がまだ弱く、
Webからの問い合わせも
増やしていきたい事業者様。
内容
上記の信頼性担保プランをベースに、
特定のサービスで検索した
見込み客からの問い合わせに繋がる、
最低限の集客機能を付加したプラン。
このように、
相手の状況に寄り添った
複数の選択肢を提示することで、
あなたは「ただ作る人」ではなく、
「課題を理解し、最適な解決策を
提示してくれるパートナー」として
認識されるのです。
5-2:契約への最後の一押し。関係を決定づける「無償ミニ提供」という名の先行投資
最終的な契約への、
あと一押しが欲しい。
そんな時に絶大な効果を発揮するのが、
「小規模な無償提供」です。
これは、決して安売りではありません。
あなたの仕事の品質を
相手にリスクなく体験してもらい、
「この人になら、
安心して任せられる」
という確信を与え、
心理的な障壁を取り払うための、
計算され尽くした「先行投資」です。
例えば、以下のような
「ミニ提供」が考えられます。
・Webサイトで使うバナーを1枚、無償で制作する
・既存サイトのトップページに関する、ミニ診断レポートを作成する
これを、相手の期待を
少しだけ上回る品質とスピードで提供する。
たったこれだけで、
あなたは自身のスキルを
何よりも雄弁に証明できます。
言葉で100回
「私に任せてください」
と言うよりも、
たった一つの質の高い成果物が、
相手の心を動かすのです。
この計算された先行投資は、
相手に「あなたに頼むメリット」を
具体的に体感させ、
高単価での継続的な取引へと繋がる
論理的で、そして感情的な
橋渡しとなるのです。
これは、マーケティングにおける「フロントンド」と「バックエンド」の考え方です。
マーケティング入門講座にも解説してありますので、そちらもご確認ください。
5-3:「あなたにぜひお願いしたい」を引き出す、調査データに基づいた最強の提案術
いよいよ、提案の核心です。
あなたの提案書は、
単なる機能の羅列や
見積もり金額が書かれた
作業リストであってはなりません。
それは、2章で準備した
「100サイト調査」の
客観的なデータと、
これまでの対話で得た
相手の課題感を掛け合わせた、
説得力のある「未来への設計図」
であるべきです。
例えば、このように伝えます。
「〇〇様がお話しされていた
『〜という課題』ですが、
業界の成功事例100サイトを
調査したところ、
成功している事業者様の9割が
Webサイト上で△△という
情報開示を行っていることが分かりました。
貴社のサイトにもこの要素を追加することで、
見込み客からの信頼性が格段に向上し、
課題解決に繋がると考えられます」
どうでしょうか。
ここにあるのは、
あなたの個人的な意見や
感想ではありません。
客観的なデータに基づいた、
再現性の高い「インサイト(洞察)」です。
このような具体的な改善案を
提示することで、
あなたの提案は
単なる「制作物の見積もり」から、
「ビジネス課題を解決するための
コンサルティング」へと昇華します。
相手はもう、
あなたを「業者」だとは思いません。
事業の成功を共に目指す、
信頼できる「戦略的パートナー」だと
認識してくれるはずです。
そして、その口から
自然とあの言葉がこぼれるのです。
「ぜひ、あなたにお願いします」と。
ここで作成する資料の作り方については「提案資料作成AIベルテくん&提案資料の作り方」も参考にしてください。AIを使って超時短で、ターゲットにぶっ刺さる提案資料が作れます。
最終章:おわりに:今日から、最初の一歩を踏み出すあなた
ここまで長い道のりを、
本当にお疲れ様でした。
この教科書を最後まで
読み切ったあなたは、
もう「営業」という言葉に
怯える必要はありません。
「売り込み」をせず、
人としての信頼関係を武器に、
自らの力で未来を切り拓いていくための
羅針盤と地図を手に入れたのですから。
7-1:この教科書の振り返り
最後にもう一度、
僕たちが学んできたことの
本質を振り返っておきましょう。
0章:はじめに
あなたの営業がうまくいかない
本当の理由は、スキル不足ではなく
「売り込み」にあることを知りました。
1章:マインドセット編
「安売り」の呪縛から抜け出し、
短期的な契約ではなく
長期的な「信頼残高」を
追いかける覚悟を決めました。
2章:準備編
実績ゼロでも戦える
「3種の神器」
(ターゲット、SNSプロフィール、100サイト調査)
を手に入れました。
3章:攻めの営業編
「営業」ではなく「人間関係」を築く
エンゲージメント営業の具体的な
ステップを学びました。
4章:待ちの営業編
価格競争から降り、
質の高いクライアントだけを引き寄せる
「蜘蛛の巣戦略」を実装しました。
5章:クロージング編
築き上げた信頼を、
感謝されながら「高単価受注」に
変えるための最終工程をマスターしました。
この全てに共通する
たった一つの真理。
それは、
「仕事は、人が運んでくる」
ということです。
小手先のテクニックではなく、
目の前の人一人ひとりと
真摯に向き合い、
信頼関係を築くこと。
それこそが、
不安定な時代を生き抜く
僕たちフリーランスにとって、
最も確実で、最も強力な
生存戦略なのです。
7-2:「今月1件」を達成するための、具体的なファーストステップ
「理屈はわかった。
でも、何から手をつければいい?」
そんなあなたのために、
今日からできる具体的な
アクションプランを3つ、お渡しします。
この通りに進めれば、
あなたは迷うことなく
最初の一歩を踏み出せるはずです。
ステップ1:2章に戻り、「ターゲット」を決める
まずは、あなたが「力になりたい」と
心から思える業種を一つだけ決めてください。
ここで全てが始まります。
ステップ2:ターゲット業種のSNSアカウントを10個リストアップする
完璧じゃなくて構いません。
まずは10個、気になるアカウントを
見つけることから始めましょう。
これがあなたの冒険の地図になります。
ステップ3:そのうちの1人に、最初の「いいね」と「純粋なコメント」を送る
最もハードルが低い、
でも最も重要な一歩です。
下心は捨てて、
純粋な応援者として
メッセージを送ってみてください。
たったこれだけです。
この小さな一歩が、
あなたの明日を、
そして未来を大きく変える
きっかけになります。
7-3:未来のあなたへ
最後に、少しだけ
未来の話をさせてください。
この教科書に書かれていることを
愚直に実践し続けたあなたは、
1年後、きっとこうなっています。
「営業」という言葉を忘れ、
毎日のように「知り合い」と
楽しく対話をしている。
価格のことで悩むことはなくなり、
「あなただからお願いしたい」と
言われる仕事だけに集中できている。
そして何より、
たくさんの事業者から頼りにされ、
感謝されながら、
誇りを持って仕事をしている。
そんな未来は、
決して夢物語ではありません。
今日、あなたが踏み出す
その小さな一歩の先に、
確実に待っています。
僕も、あなたと同じように、
悩み、もがきながら
この道を歩んできました。
だから、断言できます。
あなたなら、絶対にできる、と。
この教科書が、
あなたの勇気ある一歩を
後押しできたなら、
これ以上に嬉しいことはありません。
最後まで読んでくださって、
本当にありがとうございました。
あなたの成功を、
心から応援しています。

